育児重視男性会社員の生存戦略
目次
時代背景
「男が仕事、女が家庭」の時代と比べ現代の日本は所得が十分に足りず共働きの時代へ。
男は仕事だけでなく家庭にも関わり持ち、女は専業主婦ではなく仕事もしながら家事もこなす。
核家族化に伴い、育児の頼り先となった実家の支援は距離と親密さと両親の健康状態に依存し、近所との距離は冷え切った世の中である。
いわゆるDINKsであれば、家庭はそこまで重点を置かなくてもよい。共働きであれば所得に余裕があるのと、家電の発展や家事代行サービスなどが充実しており時間を金で買える。
さて、問題は育児である。もともとは女性側のワンオペ育児が主流だったが、だんだんと女性側の苦労さが可視化されてきた。
親族や近所を頼れない中でのワンオペ育児は大変である。第一子でも大変で、第二子はさらに上の子のお世話がある。健康であればまだマシだが、何かを抱えている場合はさらに大変。
そんな中で、男性の育児参加が求められている。
男性が仕事と家庭を両立する課題3点
産むのは女性になるので、産前休暇、産後休暇は女性が必ず取得するが、男性は特に産休はなく、育休だ。
産後の女性の体は重傷を負っているものなので、産後休暇後でもすぐに職場復帰するのは誰もしたくはないとは思う。(子の首が座っていないこともある)
では男性が育休を取得することによる壁は何か。大きく3点ある。
給与の減少
キャリアの影響
市場価値の低下
給与の減少
育休を取ると会社の給与は出なくなる。ただし、育児休業給付金で生後6か月は67%が支給され生後6か月から1年までは50%が支給される。
育休期間中は社会保険料免除のため、実質6か月間は80%とも言われている。できれば6か月を取得するのがお勧めだ。
2割減でも問題なければこちらの課題はクリアであろう。
キャリアへの影響
育児休暇取得による評価の低下は法律上違反となるが、実際育休期間は働いていないため会社に貢献できていない分の評価の低下は仕方がない。半年間の休暇が影響し、昇給が年1回の場合、出世戦争で同期から1年遅れることは覚悟しておくべきであろう。(2年以上影響する場合は不当なので、内容を吟味しつつ抗議すべきだ)
そもそも子どもを持つこと自体が会社としては短期的には好ましくない。代わりの人材を見つけて引き継ぎも行う必要がある。顧客へも説明が必要だ。その仕事は顧客にもエンドユーザにも何の価値も提供していない。
市場価値の低下
今の時代、いつ業績が悪化しリストラされるかわからないので、自分の市場価値については常に考えておく必要がある。市場価値の高いスキルを身に付けるために日々の仕事を積み重ねることが大事だ。
育児に伴う休暇で仕事から離れる分は、その分の市場価値を身に付けておくべきだ。
育児重視男性リーマンの生存戦略
生存のためには育児休暇中でもスキルを高めること。
育児によるスキル
もちろんオムツ替えなどの直接的なスキルは保育士でなければ役に立たない。
コミュニケーション能力
意思疎通が図れない社内や社外の相手に対する情報や思いの共有化。
何がしたい、何がしたくないかの欲求や満足感を知り、次の機会に生かすこと。
交渉力
要求や依頼を通すための共感力も必要。仕事は正論だけでは動かない。相手は人なのだからそれは大人になっても同じ。
相手に選択させるけど、選択肢はこちらが用意しておくと相手は自分が選んだと思ってくれる。
マネジメント能力
うまくいかないことを想定したリスク管理。夫婦間のマネジメント能力と親子間のマネジメント能力。
調整スキル
優先度に応じたタスクの割り振りと遂行。A案がNGならB案を想定しておく。BATNA。
インプット
- 技術書を読む
- 仕事スキルの本を読む
- オンラインセミナーに参加する
- オンラインスクールに通う
子どもが寝ているときに学習出来たら素晴らしい。たいていは一緒に寝てしまうかもしれないが、疲れているときは休むべきだ。
アウトプット
ブログを書く、交流する、整理する。
結論
男性は子どもを持つ選択をした以上、育児をすべし。苦労をわざわざ抱えるべきではないので、金で解決できるものは金を惜しみなく使う。(ドラム式洗濯乾燥機、食洗器、自動走行掃除機)
育児をすることで市場価値のあるスキルを高めていくべし。可視化はしづらいが後から評価につながるとは思う。それほど大変な経験を積み重ねているのだから、きっと。